ここから間違っていた!ぼくの「売り方」 ここを直せば売れる3つの考え方

ぼくの「営業の考え方」というか

「物を売るということについて考え方」 と言っても良いのですが、

ここから違っていたために、なかなか売れなかった・・ということを

いくつかご紹介します。

営業マンの方や、商売をしている方はぜひ、参考にしてください。

 

その1 そもそも欲しくない人に売っていた

この「そもそもほしくない人に売っている」というのは、飛び込み営業

や、テレアポなどを手法にしている営業マンが陥ることです。

 

例えば、ぼくの商品である「外壁塗装」を例にあげてお話しますと、

まず、どういうお家に飛び込み営業をするかというと、

「お住まいが汚れている、傷んでいる家」です。

これは外見からすぐにわかることです。

 

しかし、この時点では、そのお家の方が「外壁塗装が欲しいか、欲しくないか」ということはわかりません。

ですが、これがあろうがなかろうが飛び込み営業に行くしかありません。

また、なぜ欲しいか欲しくないかがわからないのに、飛び込み営業に行くことができるのか?といえば、

「ほしくないなら欲しくさせればいい」

という考えがあるからです。しかし、今の時代、まず「飛び込み営業」

という手法自体が「疑い」の目で見られます。個人宅へのそれは特

にです。欲しい欲しくない以前の問題なのです。

極論をいうと

「いくら欲しくても『飛び込み営業で売りに来る会社だから』買わない」

のです。

 

そして飛び込み営業であろうが、なかろうが、欲しくないものは買わないし、正確に言うと

「買えない」のです。そんな余裕はありませんから。

昔は「説得して、ほしくさせるのが営業の仕事」という考え方が主流

でした。そうすることが営業マンとしての誇り・・・というような考え方

ですが、今はさすがにそうはいかないのです。

 

ぼくも初めの初めはそうでした。いかに、あなたのお住いが危険な

状態なのか?を力説して、わかっていただいてお見積もりを申し込

んでいただこうとしていました。

 

ですが、それはしないことにしたのです。というかそもそも留守だと

いうことと、ご在宅でも「わかっているが聞きたくないことなので」聞

いてはくれません。

「なんでわかってくれないのだろう?聞いてくれないのだろう?」

結果がでないからどんどん「こんな商品、誰が欲しがるんだ?」と

なってきます。自分の商品に自信がなくなってくるのです。

 

そしてそれは同じ商品を扱う同業者も感じていたはずです。

だから「聞く耳を持つようにしてもらうにはどうしたらいい

か?」を考えたのです。

そしてあるリフォーム業者が考えたのが「不安を煽る」手法です。

 

「お宅の屋根が剥がれている。いますぐでてきて、一緒にみてくれませんか?」

「瓦がズレています。ちょっと出てきていただいて・・・」

このように「とにかく出てきてもらって不安を煽る」ということをし始

めました。

確かに購買したい気持ちにさせるのには「緊急性を煽る」ということは一理あります。

ですが、問題なのはこれが「本当の場合もあれば、ウソの場合もあ

る」ということなのです。

当店のお客様がこのような目にあい、点検に行って感じた感覚

では、8割方「ウソ」です。

 

でてきていただきたいので、そのようなトークを使うのですね。そし

て、いろいろな業者がそれを真似し始めて・・・。そして

それがほぼウソとなると、業界全体が信用してもらえなくなってきま

した。

 

加えて、外壁塗装は「高額商品」です。説得などでは売れない。だか

ら買う気のない方に売ることは出来ないし、こういった経過もあっ

て、ちょっとやそっと、お会いしたぐらいじゃ買う気になんてさせられ

ないのです。

 

どんな商品であれ、買う気があるのかないのかわからない方に売る

ことは、ほぼ出来ないと思ってください。それを強引に買う気にさせ

るには、詐欺まがいのことをしないといけない。そしてそれが露呈す

るともっと売れなくなることを覚悟したほうがいいです。

 

こんな詐欺まがいのことを考えるのだったら、

「買おうと思っている、またはその商品に興味がある方をどうやって探すか?」

を考えたほうがよっぽど、建設的だし、楽しいのです。

その2 「自分が何者なのか」わかっていただけてないまま売り込んでいた。

ぼくは塗装店に入る前に、生協で食品を配達していました。もう15、

6年前の話です。

 

1週間の自分の配達コースをもち、月から金曜まで、自分のお客さま

のところへ配達に行きます。

 

この配達コースは当時は一人の担当が受け持つのは長くて1年間

でした。時期でない人事の移動などがあったりすると、半年とみじか

かったり・・・。

そのような中、ぼくは同じ配達担当を、2年受け持たさせていただい

たことがあります。これはかなり珍しいことです。

あの配達のお兄さんは配達だけが仕事ではありません。組合員(い

わゆるお客様です)さんとして加入していただくための営業的な仕

事もしていましたし、共済や商品の売り込みなどもしていました。

 

2年受け持たさせていただいたおかげで、ぼくのいろいろなことをお

話させていただきましたし、それをぼくの担当しているみなさんもよ

くわかっていただいたと思います。

やはり、ノルマ、成績組織ですから、営業、売り込みなどの数字があるわけですが・・・

手前味噌ですが、その2年間はすべての成績、数字を落としたこと

はありませんでした。ぼくは本当にお客さまたちに助けていただい

と思います。本当にお世話になったのです。

それは「生協」というネームバリューではありません。それでしたら、

どの担当者も数字は落としてこないはずです。ですが、現実的には

担当を変わったばかりの人間が配達する地域では、目標に届かな

い担当者もいました。

2年間も担当をさせていただいたおかげで、ぼくのことがお客様た

ちに浸透してくれていた・・の結果だと思います。

つまり、提供する側の人間がどういう人間なのか?

どういう考えをもっているのか?

ここを理解してくれていないと、お客さまは動きません。

これで「自分に合っていると思っていただいたお客さま」が

こちらが提供する商品に興味をもってくださるのです。

 

ぼくはこのことを忘れていました・・・。

 

塗装店になって飛び込み営業をするわけですが、ここを忘れてやっ

ていたために何一つ結果がでませんでした。

 

飛び込み営業です。いくら「地元の塗装店です」といっても、今はじ

めて合うわけです。何を考えてこの仕事をしているのか?とか、どん

な人間なのか?もわからない人に、安心して大事な家を任せられる

わけがありません。

 

お客様にも2種類いらっしゃいます。

ひとつは今、話していた事などを基準に、どちらのお店にしようか?と選んでくださる方と、

もうひとつは、そんなこと別にしらなくてもいいという方。

後者の方の場合、提供する側の選択基準は「値段」になります。

値段が安い方に行きます。

それはそうです。それしか「選定基準がない」わけですから。

ですが、こういう後者のようなお客さまばかりですと、値段のことしか

いいませんから、結構、売る側も疲弊してきます。

 

やはり、

買っていただくにはまず、売り手のあなたが何者なのか?

どのような思いで仕事をしているのか?などを知っていただく必要

があるのです。

そこを見ていただける方に出会えると、値段客ではない方が

来ていただける可能性が高くなります。ということは、値段に振り回

されることも無くなる可能性も高くなるというわけです。

このことは発行して108号になるニュースレターが証明してくれました。

その3 「おねがいしますから買ってください!」と言っているから

「おねがいだから買ってください!」

これは生協の時代に言っていたことがあります。

商売とは商取引です。

買っていただくお相手と、売った自分双方にメリットがあるものです。

 

「おねがいだから・・・」というのは、もうかなり「相手の利」を無視し

た言い方です。あなたが買ってくれればぼくは助かるんです・・・のよ

うな・・。

 

そもそもこの買うことによってうける利というか恩恵を、うけるもうけ

ないもお客様の自由です。

「あなたにもこれこれこういう恩恵がありますが、どうでしょうか?

ならまだわかります。でも、だからお願いしますというのは、

かなり違います。

先程も言ったように「いらないものはいらない」んです。

初めて合った人にお願いなんてされたら、余計に相手の方は“引

き”ますよね・・・。

お願いするだけでは買っていただけません。相手の受ける利という

か、恩恵を、ベネフィットを考えて、それをご提示して実行しないとい

けないのです。

 

それにお願いばかりししていると、いつかとんでもない目に合うこともあります。

おねがいをして買っていただくことによって、こちらがその取り引きを

有効に運べなくなります。

まずお値段。 これも「おねがいしますから・・て言われたから」というのを口実に、こちらの希望どおりにいかないことも多々あります。

それと細かい頼みごと。

これも同様にいろいろと頼まれます。当店で言えば、お客様の敷地

内においてあるいろいろな物、植木鉢やいらないものの片付け、

草取りもしたことがあります。

 

それと「おねがいだから見積もりだけでも・・・」とやったこともあります。

これも「あなたがお願いするからやっただけ・・もっと言うとうるさいから・・・」と言われてがっかりしたことも・・・

ハナから塗り替えなんてやる気がないのです。

こうやって言っていただくのは、聞かされるときはキツいですがまだいい方・・・。

大抵は、見積もりはポストに入れてくれているだけでいい。説明はいらない・・・か、受け取ってご説明をさせていただいても、上の空、後日、結果をいつ、何回お伺いにいっても、「検討中」と、のらりくらりでぜんぜんとり合ってくれない・・。

完全に無駄な見積もりを作っただけになってしまうのです。

 

「それでその人はヤル気があるのか?」

これは当店の前社長である親方によく聞かれる言葉です。

ぼくは思うのですが、まさにその時代の外壁塗装の営業の

有り様を如実に写しだしている言葉だと思います。

 

この業界には「見積もりをとってしまえばなんとかなる」という考え

方がありました。値段がわかって支払いが可能な範囲と判断して

いただければ、契約していただける・・という考え方です。

ですが、こういう風に押して押して、見積もりを申し込んでくださるの

は「かなりご高齢の方」です。

つまり、昔はこれで良かった時代もあるということなのです。

飛び込み営業であろうが、その人がどんな人であろうが

購入できるなら誰であろうとかまわない・・それは、現在の

ように世知辛い世の中でなかったから・・ということの現れでもある

かもしれません。 ですが、

これからのお客さま層になる方々は、そうはいきません。

例え「無料の見積もり」でも、必要のないものは必要ないし

どこのだれだかわからない人間からのおすすめなど、

いちいち聞いているわけにはいかないのです。

 

どんなに安いものであれ、お願いだけでは売れません。売れたら

逆に怖いものがありますよ・・・お客さまがどんなことを言ってこられ

るか・・・。

いままで言ってきた3点を実行していけば、「自分に合ったお客さま」は現れます。

 

あなたの商品が欲しいです! と手を上げてくれる方のところにいき

たいですよね。そして、それがいつも有る一定の人数いる・・・

そういう情況にしていければ、欲しいのかわからない人のところに行

く必要はないのです。不毛な飛び込み営業などしなくてもいいので

す。

 

自分のことを、お店のことを、商品のことを

もっともっと知ってもらいましょう。そうすればその考え方を受

け入れてくださる方は現れます。

その方があなたと「合っている」方です。駆け引きなんて殆ど無し、

最初から本気で、たのしくお話できる方です。あなたの商品を購入し

ていただけることは間違いないのではないでしょうか?

 

おねがいしますから・・・情況がきつい時はつい口が滑って言ってしまうかもしれませんね。

でも、はっきりいって何の解決にもなりません。

むしろ、購入していただいたあとが大変です。

どうせなら

「あなたにお見積りしていただきたい」と言っていただきたいですよね。

「あなたから買いたいです!」と言っていただきたいですよね。

そういう関係になれば

「わかりました!とても嬉しいです!!ありがとうございます。

それでは○○と、□□はお客さまにお願いしますね!」と

素直に、自然で、当たり前のように言えるようになるのです。

 

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