「私・・・実は、自分のところのシャンプーなどを売り込むのが出来ないんです・・」
私のところに依頼されたある美容室の女性店主さんが言っていた言葉です・・。
自分のところにある商品をおすすめできない・・・カットなどの「施術」での売り上げもそうですが、美容室ではこのようなシャンプーやトリートメントなどの「物販」の売り上げも重要ですよね・・。
それが、なんだかできなくて・・・。
「売っているクセにできないなんて・・私ってなんてヤツ!・・・」なんて思ってしまうんですよね・・こういう時って。それってすごく分かります。そしてまた自分が嫌になってしまう・・。
こんな思いにならないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
カンタンに言ってしまうと・・
「じゃあ、売り込みやめましょ!」ということなんです。そうです!売り込みはしないんです。
しないなら、その先はどうしたらいいの?となりますよね・・・?なおかつそれで売り上げアップなんてできるの?と・・・。でも、できます!売り上げアップ!
その先には「3つ」の扉があります・・。
1.ベネフィットをお伝えする
2.値上げする
3.商品では無くあなたを売り込む
この3つの扉を開けると・・「売り込まないで売り上げアップ」という世界が広がります。なんで分かるかというと、私がその3つの扉を実際に開けたからなんです。
順を追ってご説明して行きたいと思います。
1.ベネフィットをお伝えする
私に相談してきた美容室の経営者は、当然ですがカットやシャンプーやカットなどもお客様にします。そのシャンプーなどを売り込むことができない・・・というのですが、
『「これ、よかったらどうぞ・・」とまでは言えるんです』・・とおっしゃる・・。なんだ、私と一緒ですよ、それ・・と言いました。
私もお住まいの塗り替えをご提供しているわけですが、お客様にそのときも
「よかったら、お見積もりしてみませんか」と言うだけです。私の場合、それで「そうですね・・じゃあ、やってみようか・・」と9割くらいの方が言ってくださいます。
でもですね、昔からそうだったわけではないんですよね・・・。昔はこうでした・・。
「お見積もりしてみてください、お願いします!今すぐ塗り替えがご無理ならそれでもいいです!将来されるときのご参考にしていただければ・・よかったらお願いします・・」
こんな感じでした・・。言われる立場に立った場合「どちらが負担がないですか?」
前者ではないでしょうか? 後者のほうが”引きませんか”?酷いときには最後の「よかったらお願いします」の部分に付け加えて「ぜひ、お願いします!取るだけ取ってみていただけませんか?」です・・・。一生懸命さをアピールして・・。
完全にドン引きですよね・・・これが売り込みです。こうなるとお相手からの答えは
NO!しかありえませんよね・・。断られてしまいます・・・。
なぜ、売り込みができないか・・というと「自分が否定される」「断られる」のがイヤなんです。そしてこの気持ちは誰にでもあります。当然私も持っています、未だに・・。
もっているからこそ私は、「これがイヤ」だから「売り込みをしないのです」。その美容師さんもやはりそういう気持ちがあるから・・と言っていました。これは人間だれでも持っている気持ちです。仕方のないものです・・・
ココで大事なコツは「相手に決断を委ねる」と言うことなんです。
必要ですか?いらないですか? あなたが決めて下さい・・ということなんです。ここでお相手が悩んだとしたら・・・ここではじめて背中を押してあげるんです。
そのときに言って差し上げるのが「その商品のベネフィット」です。
ベネフィットとは「購入されたお客様が使ってみて得ることが出来た、その先の利益」のことです。
例えばダイエット食品でしたら「食べたら痩せた」がお客様の利益ですが、その方が
「痩せたことによってどうなりたいのか?」
がベネフィットです。
「痩せる事が出来て着られなかった服が着れた」
「痩せることが出来て彼氏が出来た」
この痩せることが出来た「あとの」○○の部分がベネフィット・・・「何のために痩せるの?」が叶うことがお客様が求める真の目標、目的なわけです。
私の塗り替えでしたら「きれいにする、キレイになる」がお客様の利益ですが、では、お客様は「何のためにきれいにする?」の答えがベネフィットです。
「きれいになった」 → 「また新築に住んでいるみたいで嬉しい!」
「キレイになった」 → 「人の集まりがあるのできれいに我が家を見て貰えて嬉しい!」
この太字のところがベネフィットというわけですね・・。
ですから、おすすめした人が購入を考えている・・「う~ん・・・どうしよう・・?」となっていたなら、そこでご自身の商品の「ベネフィット」をお客さまにお伝えしてみる・・
それには、実際に使っているお客様のご意見が必要ですよね。ですから、使用しているお客さまに「あれ、使ってみていかがですか?」と常日頃から聞いて見てください。またはアンケートをお願いするのもいいと思います。「使っている感じ、使ってみてどうだったか?使っていて嬉しいことがありましたか?」のようなご感想です。
そうしてあつめたご意見を、考えてくれているお客様にお伝えしてみる・・口頭では難しいのでしたら、そういうお客様にお渡しするチラシを作ってみてもいいと思います。施術している間に読んでいただくこともできるでしょう・・。
もちろん、ご自身でも使ってみた感想、ベネフィットも大いに言ってみるのもいいと思います。あなたもお気に入りで、自慢の商品・・・・でも売り込めない・・・ありますよね、そういうの・・・。でも、その商品の「良いところ」「便利なところ」「これを使ったら私、こんな良いことあった!」というのが話せるって純粋に楽しくないですか?
「だからあなたも買いなさい!」というスタンスではなく、「よかったらどうぞ!」のスタンスです。
でも、あなたが「楽しそうに」「大好きな商品」の話していれば、その表情や、熱さなどから、きっと相手にも「それは良い物なんだな・・」と伝わる筈です。これがリアルでの、対面での販売の強みですね。
あとは売り込みが苦手なあなたでも言える、付け加えられることと言えば、
・芸能人がつかっていれば「芸能人の○○さんが使っていましてね・・」とかも言えますし、
あるいは健康にも良いデーターがでているんです・・とか、公式に出されているお客様のためになるようなデーターなどがあれば、それを披露したりして・・。
・限定品して「もうここにあるだけなんです・・」とか、「いまならちょっとお安く買えたりします・・」とか・・
・ご近所の○○さんや、■■さんも使っていただいていて・・とかも言っていいですね。周りの知っている人が結構つかっていると、使いたくなったりします。
これらを聞いてもらった上で、いかがですか?と聞いて見ます。あくまで選ぶのはお客様です。でも人間には「一貫性の法則」というものがあり、「はい」「そうですね」を繰り返して言っていますと「自分のその意見を貫き通そうとする心理」が働きます。あなたの大好きな商品を、あなたが笑顔で話してして逐一、納得してくださっていれば「買ってみようかな?」となる可能性は十分にあります。
2.値上げする
やはり、個人でお店を切り盛りしていれば、売り上げを上げないといけないのは当然ですよね。
売り上げをあげるには・・1.商品の個数を多く売る 2.商品の単価を上げる どちらかを、あるいはどちらもしないと上がりません。
1.は商品、サービスの価格を安くして多く売る・・という風になりがちです。周りもそうししているから合わせないと・・とか、大手はそうしているからとかで、やりがちなのですが、
表面上は売れていても、売れている割には利益がない・・という状態になってしまいます。まして個人でお店を経営しているとなれば、なおさらです。大手がしているから・・なんて、同じようにやったら、個人の店舗なんてすぐに持ちこたえられなくなります。
大手だからできるんです・・というか、大手もこういったことばかりしてきたから、持ちこたえられなくなってきています。いろいろな場面にその弊害が出てきているじゃないですか・・・。こんなことをしていれば、遅かれ早かれ・・・のことなのです。
私もお住まいの塗り変えをご提供して16年になります。
私が代表なってから4年目を迎えるのですが、単価を上げさせて頂いています。もちろん、塗料の値段などもこの間で上がったので、そうせざるを得ない背景はありましたが、それを含めて上げさせていただくことができました。
お住まいの塗り替えは「手作業、手仕事」です。職人の手で一つ一つの作業が積み重ねられ、商品になっていきます。ですから、大量生産はできません。数を多く売るというよりも、商品の単価を上げていくという形で売り上げをあげるほうが、合っている商品です。
例えば一人で切り盛りしている美容室さんや整体の先生などもそうですよね。施術して差し上げられる人数には限りがあります。限りがあるのに安くしてしまえば、売り上げをあげるのはなかなか難しくなりますよね・・。
それとお値段を高くする方が「信頼されます」。これは私が実際にそうして、実感していることです。
まわりの同業他社との見積り検討(相見積もりと言います)になっても、当店とのご契約をしていただいた方は
「同じか少し高い位」
というご意見がほとんどです。中にはそういって安い他社さんへ行かれる方もいなくはないです。でも、本当にそういう方はわずかです。
ですから「自身でしがちな過小評価」をしてしまい、必要以上に安くしていた・・ということに気がつきました。
「技術も、使う塗料も、アフターフォローも自信があるからこの値段なんです!」ともっと強く踏み出せたのですね。
3.商品では無くあなたを売り込む
「私の扱っている商品は、私のお店以外でも売っているんですけど・・」
こういう個人店の経営の方もいると思います。
確かに私のお住まいの塗り替え、美容師さんのカットやシャンプー、施術院さんの施術などはそのお店、その店主さんの思い入れが載せやすい。他同業の方とが差別化をしやすいかもしれません・・・。
しかし、それでも「どこで塗っても一緒!どこで髪を切っても一緒!」というお客様も多いものです。「どこで買っても同じ・・」なのでしたら、安く売っている方へ買いに行くこともあるでしょう・・・。
人って「おおよそ、そういう買い物の仕方しかしてない」と私は思っています。これは「実態のない塗り替えという商品」を扱っているからこそ感じることです。
だから「どこで買っても(塗ってもらっても)一緒・・一緒だから”安い”ところが良い」という買い方をする方も多いです。お住まいの塗り替えという商品は「どこの家電屋さんでも売っている冷蔵庫やテレビを買う」のとは訳が違います。
「できあがったモノを買うわけではい」からです。
美容室や施術院も同じですよね。その施術してくださる方の考え、経験、知識・・そしてそれらに裏打ちされた施術をお客様にご提供していくわけです。そして、どのようなことをご提供するかによって値段が決まってくるのです。
今の例で言うと「施術の有り様」で差別化を計れますが、扱う商品、サービスによっては、個人商店の方は
「ウチの商品はどこでもあるモノを仕入れて売っているんですよね・・」
という方も多いと思います・・これでは差別化できないのではないか?・・ということになる・・?
いえ、そうでもないんです・・。こういうケースの時に取り組むのが
「商品で無く、あなたを売り込む」 です。
「売り込む!売り込む!」・・って言ったって、どうすれば??と思われるかも知れませんが
「ねえ、ねえ!きいて!きいて!!」・・・・って、こんなことを直にお客様に言うのは、恥ずかしいですよね・・これは私でもできないです。
そうではなくて「あなたのひととなりをお伝えする」という意味でもあります。
それにはやはり、チラシやホームページなど使って「あなたのこと」を、お客様にお伝えしていくんです。
私はこれを「ニュースレター」というツールを作って、それでお伝えしています。
と・・いってもどんなことを伝えれば・・?ですよね?
それはこんなことで良いんです・・。
・「好きなテレビ番組のこと。それを見るとこんなことを思ったりする、こんな風に感じる・・」
・「家族でこんな話をした。」
・「家族でこんなところに行った。こんなことがあってこんな風に思った・・」
等・・要は「あなたのこと全般 何でも!」です。
あなたがお渡ししたそれをお客様が読んでくださるとどうなるか・・。
「この店主さん、こんなことを感じるんだ・・・」「こういう考え方・・なんかわかるような気がする・・」「なんだか、私と似ているところあるなあ・・」
・・・とあなたに共感してくださる方が現れます。そして、そこにあなたがおすすめしたい商品やサービスのことも書いておくんです。あなたが使ってみた感想、他のお客様が言っていた感想、「コレ使って○○したら、こんな良いこと有りました!」のベネフィット・・・
それと「あなたのサービスや商品についての思い入れ」などもぜひ書いて見てください。この商品、サービスはこれこれ、こうだから絶対に自信有るんです!など・・・
そうやってあなたのことを伝えていれば「あなたのことを分かってくれる」お客様が現れます。
そういう方たちがあなたのおすすめするものを購入してくださるのです。ここであなた自身をを過小評価しないで、遠慮しないで「きちんとした値段」でご提供してみます。絶対にそのお値段で買って下さいます。
他所で同じものがもっと安く売っていた・・・と言われても、そういう人はそういう感覚で買い物をします。同じ商品だって「あなたがすすめてくださるから、あなたから買いたい!」という方があなたのお客様なのです。他でおなじものが安くたって、あなたの仕事に対する姿勢や、お客様を思う気持ち、商品に対する思い入れ、そしてあなた自身のこと・・
4.まとめます・・・
・売り込みが苦手・・・なかなか「買って下さい!」と言えないんです・・と言う方は無理にいわないでいい。決断はお客様に委ねる。ここでお客様のいうことに「でもですね・・・でもですね・・」とひっくり返そうとしようものなら、お客様は二度と買ってはくれません!
・売り込みをしない!・・・代わりに
1.ベネフィットをお伝えする ・・・ 「これ使って○○したら→ こんな良いことありました!」 の ”良いこと” がベネフィット。
これをお客様にお伝えする(チラシ、ホームページ、ニュースレター、メルマガ・・あるいは対面で口頭でも) 「買って下さい!」「いかがでしょうか!」が言えない方は、こういったツールに思いを載せてお客様に読んでいただく。
2.値上げする・・・売り上げをアップさせるには①お客様の数を増やす②商品の値段を上げる③そのどちらともする をしなければならない
・あなた自身を過少評価することなく、値段は下げません。できれば値上げを目標にする。値上げをすると「信頼、信用」が得られます。値上げしたら買う人減っちゃうのでは・・と思いがちですが決してそうではない。
次の3.を取り組むことで、さらに値上げの状況だとしても売りやすくなります。
3.商品では無くあなたを売り込む ・・・あなたの日常的なことや、仕事について、商品やサービスについての考え方・・などを、お客様にチラシ、ホームページ、ニュースレター、メルマガなどで伝えていくと、あなたをわかってくれるお客様に巡り会える。
こうやって「継続的にお伝えしていると」・・・いつも〇〇で伝えてくれてありがとう!という返礼の気持ちが人間にはありますから、そういった気持ちで接してくれて、購入につながる場合も少なくないです。
それがたとえ、他のお店でも売っている同じ商品でも「いつも〇〇をくださるあなただから・・」という気持ち と 「どうせ買うなら知っている人から買いたい!」という気持ちが働くから、
少し位高い商品だって、あなたから買ってくださるようになるのです。
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