連日、ニュースなどでやっていた「嵐 活動休止」のことで・・すこし考えるところがありまして・・。
大野くんの場合は、嵐という活動形態に違和感を感じながら、活動をしていたと聞きます。それでも彼は、懸命に嵐という船をリーダーとして導き、たくさんのファンのみなさんを幸せにしてくれたと思います。
もうそろそろ違う景色を見てみたい・・
嵐という船を降りて見える景色は・・・どんな景色なんだろう・・そんなことを思ったのでは無いでしょうか?
38才という年齢も、彼をこのような考えに導いたのかもしれません・・。私の周りでも30代後半というのは、結構、そういった心境の変化・・・というかを考えた人が多いですね。
自分がまず35才で塗装の世界にきましたし、うちの従業員も35才でウチに入ってきた人間もいます。そして35くらいになったら・・と若い職人も思うところが有るようです・・。
転職の理由は人それぞれ・・・
大野君は事実上の引退ですよね。どんな新しい道が彼を迎えてくれるのでしょうか?絵画の個展を開き、釣りなどにも精通していますし、小型船舶2種の免許も取得しています。きっと器用に様々に活動していくのではないか?と思いますね・・。
私はそんな器用ではありませんが・・転職をいままで2回しています。
キャリアアップ、収入のアップ・・転職の理由は人それぞれ、様々ですよね・・。終身雇用なんて言葉、とっくに死語になっている今日ですが、勤めている会社に違和感を感じ、そこを後にする・・という男女も格段にそれが死語になる前よりは増えた事でしょう。
でも自分の転職の理由って・・ありのままを言えば実はもっと短絡的で・・
「勤めていた会社の人間に頭にキテ!」
です・・。
20才のころにテレビの照明の会社に就職しました。その道の専門学校を出て、その道では一流の照明会社に入社することができました。ですが・・
人間関係がうまく行かず、来る日も来る日もいじめに遭いました。上司の人間にでした。
半年で堪忍袋の尾が切れて、ある現場を飛びだしてそれっきり出勤しなくなりました。
そのあと、きちんと退職するために会社にいったのですが、そのときに
「この業界は辞めても戻って来る人間が多いんだよね・・」と言っていました。その方はとても良い方でしたが、
「そういわれたら、余計に戻って来たくなくなった!絶対にそうはならない!」と
返って火がつきました。戻るなんて絶対に無い!
そして、様々なアルバイトを転々として、ある「流通業」に入職します。
そこは13年勤めて退職しました。その時の理由も今で言う「パワハラ」上司に頭にきて!です。
とても大きな看板を持つその流通業ですが、最後の日の挨拶に
「これからはこの大きな看板なしでやっていくことになりますが、そういったものナシでも生きていけるように、頑張って生きていきます」
と、そのパワハラ上司にむけて・・のつもりでみんなに言いました。その上司からしてみれば私なんか取るに足らない、出来損ない・・と思っていたのかも知れません。そう思われている・・と思ったからこそ、そんな看板が無くたって自分で何とかして見せると奮起し・・それはもう意地でした。
そして塗装屋へ・・・
実はその流通業に勤めている時から今の塗装店の親方(義父)について、職場の夏休みなどに塗装の現場までついて行っていたりしました。
ですから、そのときはまだ退職すると言う心が決まっていなかったのですが、これでゆくゆく後を引き継げば自分で商売ができる・・とは思っていました。
それがあったから「啖呵を切って」辞められたのかはわかりませんが・・・とにかく
(自分のチカラで生きていって見たい・・というか、見てろ!という反骨精神・・・)
というのが、主な動機だったですね・・・。
だから最初から「使命感」のような「崇高な」ものはありませんでした。例えば、
「お住まいの塗りかえで幸せにしてさしあげる」だとか、そういうものが最初からあったわけではなかったんですね・・。
私は昔から「これだけは絶対にできないし、えらばないであろうという仕事」が2つありました。
それが「職人」と「営業」です。絶対にできないだろうなと思っていました・・が、
その仕事が今の「生業」になっていくことになろうとは・・夢にも思いませんでした。
そのくらいの気持ちで入門したわけですから、塗装という仕事に対しての志が高かった訳では無いんです
でも、そんな私にでもお住まいの塗り替えという仕事を進めていく内にわかってきたことがありまして、それは
「塗り替えはどこに頼んだら良いのかわからない方がとても多い。そしてへたに安さで業者を決めてしまうと、あとからとりかえしのつかないことになってしまう・・というわかりずらさ」
があるということ。
これでは塗り替えをしたくない・・という人が増えるばかりですし、そんなことを言っても、しないといけないし・・という困った方が増えるという事・・。
これはきちんとした塗り替えをご提供しないと!そしてそのまえにきちんとした情報をご提供しないと!
という、使命感が生まれました。
つまり「その仕事に実際に着いてみないと使命感は生まれない」という方も多い・・ということなのです。
だから、最初からそういったものが無くてもいいんです。
私はコンサルをするときに「どうしてこのお仕事を始めたのですか?」と聞きますが、そこに必ずしも人を惹きつけるその仕事に対する物語があるとはかぎらないんですね。
もしそこに、「ご自身が体験してきた仕事に対する物語」があると、それがその方の魅力を引き出してくれるんです。
でも、必ずしもそういったものが無くたって、その仕事を経験してくる過程で生まれてくる「使命感」であってもかまいません。私のように「やってから実情がわかる」場合もあるわけですから・・。
聞くと私のような動機で転職をされる、違う道に進む方って結構います。私と一緒にいてくれる未来型マーケティングの竹川先生をはじめ、そこにいる皆さんほとんどがそうです。
私のような怒りから、あるいは悲しみから、苦しみから、挫折から・・自分の進む道を変えたいと思い自分ブランドで起業していく・・でも、そのように最初は使命感ではなかったとしても、そのバックボーンはとても魅力的に見え、やがて、その方たちが「自分のような人を助けてあげたい」という使命感になっていくんです。
こんなことを考えたのは、ウチの近くにラーメン屋さんができたんです。しかも、前のラーメン屋さんがつぶれて、居抜きでまたラーメン屋さん・・・。
「なんでラーメン屋なんだろう・・・ラーメンやである理由って何なんだろう」
って思ったからです。
ラーメンが好きで好きでたまらなくて、なんとかっていう店の味を知ってから感動をして・・。
などという物語があると魅力的なんだけれどな・・と考えたときに
「待てよ?自分はなんで塗装屋?そんなに高い志はなかったよな・・」と考えてみたときに
ああ、ただ怒りにまかせて・・というか、勢いで・・みたいって言ってもいいなあ・・って。でも、あとから使命感はでてきたよなあ・・と。
そんなことを考えたからでした。
でも、その怒りはなかったら、塗装屋という形で独立はしていないだろうな・・と考えてみると、その怒りも結果的にはよかったわけですね。
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